押し引きでダす
押し引きの球での手球の挙動がある程度覚えられたところで、ここからはダシの実践を見ていきます。
3個セットのダシの計画
誰しもショットをする前にダシの計画を立てます。
上級のプレイヤーになると、ブレイクショット後の初期配置を全体的に見たらすでに最初から最後まで、つまりマスワリまでのプランをざっくり立てていることがほとんどです。
ただ、初級者の段階からこのような計画を行うことは不可能ですし、逆に考えることが多くなりすぎて上達の妨げになることさえあると思います。
初級者の目標は、
ダシを3個セットで考えられるようになること
です。
「あれ、ダシの最小単位は”今の球+次の球”で2個セットなんじゃないの?」と思われるかもしれません。
確かにダシの最小セットは2個セットなのですが、それだとつまづいてしまう場面が結構出てきてしまいます。
例えば下の図のような3個を考えてみます。

2個セットで考えてみます。

1ボールと2ボールを見て、2ボールのシュートに簡単になるように1ボールのショットの選択をしてみます。2ボールのシュートラインと1ボールのイメージボールがかなり近いことがわかります。これなら、1ボールはストップショットで入れられれば、2ボールもフリも少なくできます。ちょっと引けちゃっても全厚に近いところになるので、ミスの許容もある程度大きそうです。ストップショットなら1ボールのシュートの難易度も低くて自信を持ってシュートできそうです。良い感じです。
1ボールをストップショットでシュートして、成功した配置が下の図です。

あれ、難しいぞ。。。むむむむむ……
狭いほうにダすか?いや、割れる球で弾いて押すか?強いとイレが危なくないか?……??????
ヤバい……
と、なりがちです。
こういった事態は山ほどあります。中~上級者になってもダシをミスしてこのように難しい配置になってしまうことは日常茶飯事です。
ただし、大きな違いは「ミスしてそうなったのか」と「上手くいっていたつもりが考えてなかった、想定外だった」かです。
せめて、上手くいっていると思えている間はこのような事態に見舞われないようにしたいものです。
そのためにはもっと先の計画も織り込んでおくことが重要です。
ここでは、3個目の3ボールも考えに入れた、3個セットで考えてみます。

1~3ボールの楽なシュートラインを考えます。3ボールは左下のコーナーポケットに入れたいなとなりますよね。
3ボールを左下のコーナーポケットに楽に入れられるように、薄赤の領域内にポジションしたいです。
2ボールから薄赤の領域にポジションすることを考えると、2ボールは右フリにしたいので、薄青の領域からシュートしたいなとなります。
そうなると、1ボールは少し引いて1~1.5ポイントのしっくりショットでコントロールすればいいな、となります。
(しっくりショットについては前頁参照)
実際にはこのような3個セットで次々進んでいくので、123ボールのセットで1ボールをシュートしたら、次は234ボールのセット、次は345ボール……というようにどんどん連鎖して進んでいくわけです。
最初は2個セットで考えられるようにしてから、2個+2個で3個セットという感じで進んでいければ良いと思います。