ショットルーティーンをつくる
ここまでフォームやアドレスについて、毎回同じことをすることの重要性に重点を置いて見てきました。実際にプレーするときには、配球から組み立て、ダシや撞点、イレのイメージなどを考えて、アドレス、ショットをするというより大きな流れがあります。正確で安定したプレーを実現するためには、この大きな流れも毎回同じくすること、つまりショットルーティーンをつくることが重要です。
ショットルーティーンの例
ショットまでの全体の流れを見ていきましょう。もちろん人によって異なるとは思いますので、ここでは筆者の流れを例として挙げてみます。
- 配球を見て、取り切りまでの大きな流れをざっくり捉える
- トラブルやイージーを意識して小さい取り切りのブロックを考える
- 現状の球のイレとダシを考える
- 撞点と強弱を決める
- イメージボールをつくる
- シュートラインの後方に入る
- グリップを固める
- 立ち位置を決めつつ、空中で素振りをはじめてショットイメージをつくり始める
- スタンスをとりつつ、上体を固める
- 上体を倒して、フォームを固める
- プラクティスストローク
- ファイナルテイクバック
- 短くタメ
- 撞き出し
- インパクト
- フォロースルー
- 短く静止
- 構えを解く
大きくみると、1~6がショットイメージ、6~10がアドレス、11~16がショットです。文字に起こすと長そうに見えますが、筆者の平均的には1~18を大体15~30秒くらいで進んでいます。ちなみにチョークは1~4中に塗っています。
筆者はこのルーティーンが体に染みついているので、何もなければ考えずとも自然にこの流れで進んでいきますが、調子が悪いときなどは意識して一つずつこなすような感じで確認しています。とにかくいつでも一定の動作の流れでショットに入ることが重要です。
ショットルーティーンの細かい内容は自分に合ったものを自分で作るのがいいと思いますが、まだ作ってもいないしヒントもないという方は上の例を真似するところからはじめてもいいかもしれません。
ショットルーティーンで気を付けること
ショットルーティーンをつくる上で一番気を付けるべきポイントは
次のステップに前のステップのことを持ち込まない
です。
ショットルーティーンの細かい中身は人によって異なりますが、大きな流れは同じで
- ショットイメージ
- アドレス
- ショット
の3ステップです。
このステップを進んでいくときに、ショットイメージを固めたら、ショットイメージのことはアドレスでは考えなくてもいいようにします。同様に、ショットのときにはアドレスで気にしていることを考えなくてもいいようにします。
例えば、撞点について考えてみます。撞点はショットイメージのステップで考えることですので、アドレスでは撞点のことを考えなくてもいいようにルーティーンを組みます。アドレス中に撞点のことで迷いが生じてしまう場合には、ルーティーンを見直してみましょう。
それでも、実際のプレー中には前のステップのことで迷いが出てしまうことがありますよね。
そういう時にはそのまま進行せずに、一旦構えを解いて、必ずルーティーンの最初に戻りましょう。迷いを抱えたままショットまで進んでしまうと必ずパフォーマンスに影響が出ます。また、失敗したときに何が悪かったかがわかりにくくなってしまいます。
このようなことに気を付けた上で自分に合ったショットルーティーンをつくっていくといいと思います。
各ステップで考えていること
ここではショットルーティーンの各ステップで筆者が考えている要素を紹介します。各要素がそのステップ内で確定して、次のステップで迷いが出ないようにショットルーティーンを組んでいます。
ショットイメージ
- 取り切りの組み立て
- トラブル
- 穴前などのイージーイン
- イージーやトラブルなど起点の取り切りの小ブロックの組み立て
- セーフティと攻めの判断
- アンセ
- ダシとそのライン
- コンディション(ラシャの重さ、クッションのはやさなど)
- 撞点
- 強弱
- 見越し
- イメージボール
- チョークを塗る
アドレス
- シュートライン
- グリップ
- 軸足の位置(右足)
- スタンス
- 膝の曲がり具合
- 重心
- キューとシュートラインの平行度
- 頭とキュー位置関係
- ブリッジ
- イメージボールの厚みへの移行
ショット
- プラクティスストローク
- 肘の位置
- 無心
- インパクト
- ヘッドアップ
- フォロースルーの深さとまっすぐさ
- 手球と的球の接触を見る
- 避ける
こまごま書いていますが、個人的には少ない方だと思います。
自分なりのショットルーティーンを持つということは、ショットの正確さの向上にも直接的に結びつきますし、戻るところがあるという安心感にもつながります。また、ショットルーティーンをつくるにあたっていろいろな要素を考えておくことで、ミスの反省や分析のときにも問題点を正確にとらえる助けになります。自分自身の癖や性格、身体的な特徴を掴んで、納得のいくショットルーティーンを探求することが重要です。